高度な音響心理学的分析を利用し透明感のあるピーク制御が可能なトゥルーピークリミッター Fuse Audio Labs『OCELOT Limiter – True Peak Limiter』

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■ごきげんポイント

低負荷
低ノイズ
使いやすい

■いまいちポイント

設定を保存（プリセット）出来ない

OCELOT Limiterは高度な音響心理学的分析を利用して、ミックスのクリーンさとパンチ感を維持しながら、ラウドネスを最大化するように設計されているそうです。

なんでもAIを使いリミッターの処理量やノイズを可聴域から外すなんてことをしているようですが、専門的なことは分かりません。ごめんなさい。

早速ですが、OCELOT Limiterの主要パラメーターを確認しましょう。

Input (0〜30dB)：リミッターに入る前のゲインを調整します。この値を大きくすると、より大きな音圧を得られます。
Ceiling (-30〜0dB)：出力レベルの最大値を設定します。この値を超えないようにリミッターが作用します。
Release (1〜1000ms)：ゲインリダクションが解除されるまでの時間を設定します。短いリリースはアグレッシブなサウンドに、長いリリースは滑らかなサウンドになります。
Channel Link (0〜100%)：ステレオチャンネルの処理の独立性を調整します。0%はデュアルモノ、100%はフルステレオリンクです。
Soft Clip (On/Off)：リミッターに入る前にピークをソフトクリップし、歪みを抑えつつ音圧を上げます。
True Peak (On/Off)：True Peakリミッティングを有効にします。アナログ変換時の歪みを防ぎます。
1:1 (On/Off)：処理された信号と未処理の信号のラウドネスをマッチングさせます。リミッティングの効果を正確に評価するのに役立ちます。
Delta Listen (On/Off)：リミッターによって変化した部分のみをモニターできます。
Auto Release (On/Off)：リリース時間を自動で調整します。複雑なオーディオ素材に適しています。
DC Filter (On/Off)：低周波のノイズを除去するハイパスフィルターを適用します。
Algorithm：5つの異なるアルゴリズム（Mellow, Versatile, Transparent, Dynamic, Aggressive）から選択します。
Quantization (Off/8〜24 Bits)：出力信号のビット深度を調整します。
Noise Shaping (On/Off)：量子化ノイズを可聴域外にシフトします。
Dithering (Off/TPDF/Gaussian)：量子化による歪みを低減するためのディザーを追加します。

続いてアルゴリズムについて見ていきましょう。

各アルゴリズムはそれぞれ異なる特性を持っており、リミッターのレスポンスやソフトクリップの動作を変化させるそうです。

以下に、各アルゴリズムの詳しい説明を記載します。

Mellow (メロウ):
- 柔らかいサウンドが得られるように設計されています。
- 音源に温かみを加えたい場合や、穏やかなリミッティングを適用したい場合に適しています。
Versatile (バーサタイル):
- 汎用性が高く、様々な音楽ジャンルや状況に対応できるバランスの取れたアルゴリズムです。
- 特定の音色を強調することなく、自然なリミッティングを行いたい場合に便利です。
Transparent (トランスペアレント):
- 透明度を最大限に重視したアルゴリズムで、リミッター処理による音質の変化を最小限に抑えます。
- リミッターをかけた後の音質を変化させたくない場合に最適で、音源本来の特性を維持したい場合に推奨されます。
Dynamic (ダイナミック):
- パンチ感のあるサウンドを得るために設計されたアルゴリズムです。
- ダイナミクスを強調し、音源に力強さを加えたい場合に適しています。特に、ドラムやパーカッションなどのアタックを強調したい場合に効果的です。
Aggressive (アグレッシブ):
- 音圧を重視したアルゴリズムで、最も積極的なリミッティングを行います。
- 音源をよりパワフルでアグレッシブにしたい場合に適しています。特に、EDMやダンスミュージックなど、高い音圧が求められるジャンルで役立ちます。

サイトなどでは、ポップスでは透明感重視のモード、EDMではパンチ感を強調するモード、クラシックではダイナミクスを優先するモードがおすすめされています。

さらに、ソフトクリップ機能と組み合わせると、より柔軟に音作りが可能です。

アルゴリズムを選択する際には、1:1ボタンとデルタボタンを活用するとラウドネスバイアスの影響を受けなくて済みますよ！

ディザリング機能のモードについても調べたので記載します。

TPDF (Triangular Probability Density Function):
TPDFは、三角形の確率密度関数を持つノイズを追加します。
このタイプのディザリングは、比較的均一なノイズを生成し、量子化誤差によって生じる高調波歪みを効果的に隠蔽します。
一般的に、TPDFは幅広いオーディオ素材に適しており、自然なサウンドを維持するのに役立ちます。
Gaussian (ガウシアン):
Gaussianは、**正規分布（ガウス分布）**に従うノイズを追加します1。
このタイプのディザリングは、よりランダムなノイズを生成し、特定の周波数帯域にノイズを集中させない特徴があります。
Gaussianは、TPDFと比較して、より滑らかなサウンドを提供することがあります。特に、静かなオーディオ素材や繊細な音楽に適しています。