森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。 「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸ではないのだ。」 身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作
ちょっと自分のインプットを増やしたく、
そして、少しでも有効にインプットしたいので、
簡単にレビューを書くことにしました。
ネタバレとか無意識にしているかもしれませんが、
書籍紹介ではなくあくまで感想記事なので、
これを読んで苦情は無しです。
でも、紹介する作品に興味を持っていただけたら、それは嬉しいな。
こんどは音楽でもやろうかな。
聞き流すだけになってしまうので。
さて、本作は2019年の本屋大賞受賞作だそうです。
小説はちょっと久しぶりになっていたのと、
読みたいものを探すのに手間取りたくなく、
手軽に評価の高いものからスタートします。
(家内が持っていたのもある)
家族の形、繋がり、愛情、薄く言うとそんなことを考えさせられる作品でした。
父親の一人、森宮さんのちょっとずれた愛情が最高に愛おしかった。
「でた、別に。別にと普通は最悪の表現方法だな」
日常感じる、のどに刺さった魚の骨のようなうまく言えない違和感に
一言いう感性もうれしかったです。
「これだけ遠回しにおいしいって言う人を初めて見たと思って」
と出てくるくだりがあるのですが、
「そう切り替えられるか!」と正直驚きました。
自分の感じ方が当たり前と思ってはいけないですね。
まったくと言っていいほどつらさや悲しさの無い、
驚くほどプラスな受け止め方で流れていくのに、
飽きるどころか引き込まれる、不思議な作品でした。
自分の書く文章より読点が非常に少ないのも印象的でした。