Empirical Labs の EL8-X Distressor をシミュレートしたプラグインです。
プラグインでは入手困難な実機をシミュレートしていることが多い中、
これは現在も生産・販売されている製品ですね。(本記事執筆時)
こちら Empirical Labs の公式サイトになります。
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RATIO、見た目はよくある感じなのですが、
値によっては異なるコンプレッサー回路になっているそうです。(実機はね)
Empirical Labs のサイトでは 10:1 はOpto式をシミュレートした、
特別な値だと明記しています。
そんなわけで、RATIOは単純な圧縮比ではなく、
コンプのキャラクターを決定するパラメーターみたいですね。
実機にもあるこれらのパラメーターは、
比較的に一般的なので、詳しいことは割愛します。
サイドチェインはセルフサイドチェインだけのようです。
DS2 は偶数倍音を強調、DS3 は奇数倍音を強調です。
ステレオリンクは上下連動で値が変わります。
ブリティッシュモードのオン・オフができます。
ブリティッシュモードの説明は別の機会に。
モノラル/ステレオ/ミッド・サイドの選択です。
コンプとサチュレーションのミックス具合を設定できます。
今では珍しくないですが、内部的に疑似パラレルコンプができるわけです。
いつも通り、PluginDoctorにかけてみました。
ちょっとびっくり結果もあります。
まずは周波数特性ですが、図の通りです。
ちょっとハイがブーストされてますかね。
最近人気のドンシャリ系と言えなくもないですが、
ちょっと珍しい形かもしれません。
ただ、癖が強すぎるというほどではない感じです。
ここで、分析しててびっくり!
RATIOによってゲインが約5db違う‼
上が「NUKE」、下が1:1の時です。
他のRATIOも同値というものはなく、
それぞれゲインが違います。
『AUTO GAINの意味なくね?』というくらい、
実際に挿した時も音量変わるので、ここは要注意と思いました。
ゲインをそろえさえすれば、
他の1176系と似たようなダイナミクス結果が測定されます。
歪はかなり多く入り、同じ入力音源からでも各RATIOによってかなり違う結果でした。
歪みがなくフラットにというのはたぶんできない作りだと思いますが、
個性を付けるという意味では多様に選択できると思います。
この多彩な色付けは、ハマればかなり強力と思います。
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