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前回モジュラーシンセから、
シンセの仕組みを学ぼうと思ったけど、
煮詰まったこと書きました。
そうしたら、
「いきなりモジュラーではなく、アナログシンセから学んでみてはどうか」
というアドバイスをいただいたので、
並べて比較しながら理解してみようと思い実験しました。
※動画をうまく埋め込めない(表示サイズが変更できず大きすぎる)ので、
ひとまずテキストのみです。
今回お題にしたのは、
AppleのApp ストーリーです。

このページでやっている、
「マイケル・ジャクソンの『Thriller』サウンドを作ろう」
のセッティングをやってみたいと思います。
(以降、設定値と説明文を載せるためスクショで引用させていただいてます。
言い訳になりませんが、Model Dアプリも所有してますよ)

VCO(オシレータ)の設定
まずは発信部分を設定します。
Model Dは3オシレータです。
幸いModel 15にもオシレータは3つあるので、
それぞれレンジ(音の高さ?)を同じにしてみます。

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音の波形を決める
Model 15ではModel Dのような波形選択はありません。
見て取ると
- SINE(正弦波)
- TRIANGULAR(三角波)
- SAWTOOTH(ノコギリ波)
- RECTANGULAR(矩形波)
にパッチケーブルを指して波形を選ぶようです。
Model Dの設定と同じにはならないですが、
それなりに近い感じで波形を選びます。
(音声信号は赤いパッチケーブルにしました)
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MIXERで音信号をまとめる
各オシレーターで発進した信号をMIXERで一つにまとめます。
このとき、Model Dのバランスと同じように、
フル10にしておきます。
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音高コントロールのためキーボードと接続する
Model Dでは不要な設定ですが、
Model 15ではキーボード(鍵盤)も接続しないと、
音高変化もできないので、キーボードをパッチします。
併せて、鍵盤離したら音が止まるよう、
EGも接続します。
(鍵盤からの信号は黄色いパッチケーブル)

Model 15では個々の設定でADSRも設定できそうです。

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一番下は不明です
音色を変化させる
この辺からわからなくなってきます。
とりあえず「CUTOFF FREQUENCY を-3」と言っているので、
ローパスフィルターに接続してみます。
(MIXER以降の音信号は青いパッチケーブルにします)
そのままVCAに接続しTRUNK LINES(一般的なOUTPUT)につなぎます。
これで、作った音色でスピーカーから音が出るようになります。


サスティーンが短くならない…
これだけの接続で、音色はだいぶん近くすることができました。
が、鍵盤を押し続けてもModel Dは「ブン」と音が切れるのに、
Model 15は「ブー」っと鳴りっぱなしになってしまいました。
今日は終了!!
集中力が切れたのでここまでです。
未使用パーツ
以下のパーツが未使用です。
アッテネータは何に使うんだろ?
ローパスでやっちゃったけど、VCFが一般的だったなぁ。
VCOの周りのいろいろわけわからん。
と、まだ研究しなければ理解できてない部分が多いです…
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むすびに
前進した。
ありがたいことに、
わからないことを親切に教えてくださる方々がいらっしゃり、
それにとても助けられています。
今回最後に、シンセのパーツの働きを、
丁寧に教えてくださった方のメッセージを書き残させていただきます。

FM音源は触りましたが、アナログシンセを触った経験はほとんどありません。
デモ機で数分間触った程度です。既にご存じかもしれませんが、念のため知っている事を書いておきます。
1981年の書籍で一般のアナログシンセ(基本はMOOGだと思う)を確認すると、
図のような構成になっています。鍵盤のCV(Contorol Voltage)で音の高さを。
GT(GATE TIME)で音のON/OFF信号を、各モジュールに送る。1)VCO(VOLTAGE CONTROLLD OSCILLATOR)で基本となる元の音を出す。(でも、写真ではケーブルがつながってない?)
2)VCOで発した音をVCF(VOLTAGE CONTROLLED FILTER)に通し、
倍音成分などを減衰させて音色を変える。
VCFへは、鍵盤GTでONにしたEG1(ENVELOPE GENERATOR)からの信号も与え、
音の鳴っている時間軸で音色を変化させる。
VCFはモジュールに見当たらない?が、
VOLTAGE CONTROLLD LOW PASS FILTERがその代わりかもしれない。3)VCFからの音をVCA(VOLTAGE CONTROLLD AMPLIFIER)で増幅するが、
VCAには鍵盤GTでONにしたEG2からの信号も与え、
音の鳴っている時間軸で音量を変化させる。
いわゆるADSR(Attack、Decay、Sustain、Release)の音量変化を作る。
VCAはモジュールは見当たらない?が、
最後の写真のCONTROLLER OUTPUTSにPICH CONTOROL VOLTAGE,MODULATION,VELOCTY,AFTER TOUCHがあるのが
それに相当するのかもしれません。>音を揺らすのは、オシレータ1と2の波の違いだけではないの?
オシレータ1と2を音量合成(MIX)して音を揺らすためには、
周波数の違いを数Hz~数十Hzの差で使わないといけません。(いわゆる「唸り」が聞こえる周波数差で使う)これは音を揺らすと言うよりも、
豊かな音、聞き心地の良い音を作ることがメインな気がします。(オシレータ1の波形でオシレータ2を揺らせるように入れると「FM音源」となり、
音の揺れではなく、まったく違う音が出てきます)本当に音を(ワウワウと)揺らすには、LFOでVCOやVCF、VCAの一つ、
または複数を揺らす必要があると思います。オシレータはいろいろありそうなので、
10Hzなどの低い周波数が出せるものがあればLFOとして使えます。>フィルターモジュールにつないだつもりなのに、
かかってるように感じないのはなぜ?フィルター自体は、倍音カット(高音カット・低音カット)がメインです。
なので、エンベロープジェネレーターやVCOで
フィルターを制御する=フィルター自体の効果を時間軸で変えないと、
フィルターがあるときと、ないときで、やや音色が変わるだけだと思います。音を鳴らしっぱなしにして、
フィルターのツマミを回すと音色変化が感じられると思います。
(追記:元の音が正弦波の場合、フィルターの効果は皆無です。
三角波や四角波、鋸波のような倍音を含む音でフィルターの効果がわかります)アプリ(というかMOOG Model15)では高度なオプションが増えて、
FBでいただいた回答より
ややこしくなっていますが、
アナログシンセの基本はさほど変わってないような気がします。頑張ってください。