いつもは嫌われがちな数学を、要領よく解くコツを
ちょこちょこ書いていますが、今回は超実践的、
テストですぐに役立つ、現代文の正解を見つけ出す方法を
大公開です。
ひとまずこの方法をなぞると、現代文が苦手な人でも
正答が2問くらい増えますよ。
6点から10点の点数アップです!!
現代文が得意な人も、知っておくとスピードアップできたり、
答えに悩んだ時の一つの解決策になると思います。
この方法のおかげで、 理系の私が現国だけは
正答率90%キープできていましたよ~
本文を読む前に「問題を読む!」
さて、早速始めましょう。
現代文に限らず、テストを解くときに最初にするのは
「問題を読む!」ことです。
テストは謎を解くことではありません。
出題者の考えた答えを見つける作業といえるのです。
なので、何を質問されるか知ってから、その答えを
探しに行くのが自然な流れだと思います。
何を質問されてるか知らないまま本文を読むのは、
行先わからないまま家を飛び出すようなもんですよ。
問題文
今回は2018年度、帝京高校の入試問題を
参考問題に使わせていただきます。
絶対本文はすっ飛ばして、問題から読んでくださいね。
問題文を「こんな質問されてるだなぁ」程度に
ななめ読みで構いません。
ここでは時間を使いませんよ。
~中略(解き方参考なので中略します)~
~後略~
本文の中に「解法マーク」を入れる
私は勝手に「解法マーク」と名付けていますが、
問題を解くにあたっての鍵となる印をつけていきます。
ここで頭を使う必要は全くありません。
機械的にしるしを入れていきましょう。
ここで時間を使ってはもったいないですよ。
さて、解法マークは次の3つです。
この時、必ずつけるのは2つになります。
- 逆接の接続詞
- 順接の接続詞
- 指示語
簡単に用語をさらっておくと
逆接
「しかし」、「ところが」とか「だが」など、前後の文章の
意味が変わる接続詞のこと。
私は逆接の接続詞に”△”の印をつけています。
順接
「つまり」、「だから」といった、前後で同じ事を
言い換えている接続詞のことです。
順接の接続詞は”□”で囲うことにしています。
指示語
指示語は「こそあど言葉」といわれるやつです。
指示語は必ず印をつけてはいません。
問題を解くのに必要な部分だけ印をつけています。
ただし、問題を解くのに必要な部分では
必ず指示語に代入をします。
解法マーク記入後
【例】で問2を解いてみます
問題文を確認しましょう。
問二 傍線部①「旧石器時代から人類が営んできた生活」について、次の各問いに答えなさい。
(1)「旧石器時代から人類が営んできた生活」とは具体的にどんな生活様式ですか。本文中から15字以内で探し、抜き出して答えなさい。
まず、
- 本文中の言葉をそのまま書き抜くこと
- 答えは11文字以上、15字以下であること
- 書き抜き問題の多くは前後1~2段落以内に答えはあること
- 出来るだけ「○○な生活様式(または類義語)」と終わること
これだけは押さえておきたいですね。
さて、そのことを頭にいれて本文を眺めると、
目に飛び込んでくるのが
- 2行目「独自のスタイルで暮らす」
- 8行目「狩猟採集のライフスタイル」
スタイル=様式
暮らす、ライフ=生活
と結びつきます。
文字数は11文字と12文字。
感覚的にはちょっと短いですが、その他もないかを
踏まえつつ、内容を吟味していきましょう。
先に見つけた2つで選ぶとしたらどちらかというと、
確実に2つ目です。
その理由は、問題文の「具体的にどんな」という
記述で決まります。
1つ目の「独自の」では「独自ってどんな風に独自なの」
と突っ込みたくなりませんか?
それに対して「狩猟採集の」は非常に具体的です。
出題者がここの部分を見て「どんな生活課具体的に
書いてあるけど、見つけられるかな」といいそうでなりません。
確認です。
この文章の筆者がどう伝えたかったかはこの際関係ないのです。
出題者が、どこを書きぬかせたくて問題を作ったかが肝心なのです。
なので、答えは多分
「狩猟採集のライフスタイル」
でしょう。
(2)人類が(1)で答えた生活様式で暮らすために必要なものは何ですか。本文中から15字以内で探し、抜き出して答えなさい。
おさらいです。
問題文から、次のことを頭に入れて答えを探します。
- 本文中の言葉をそのまま書き抜くこと
- 答えは11文字以上、15字以下であること
- 書き抜き問題の多くは前後1~2段落以内に答えはあること
- 「何」と聞かれているので、『名詞』『もの』『こと』で終わること
これが正解の条件です。
さて、『名詞』『もの』『こと』で切りよく終わる
11文字から15文字の塊をまず見つけます。
頭を使わずに見つけるので問題ないですが、余裕があれば
「明らかに違うな」というものは省いてもいいです。
頭を使わずに、例えば最初に出てくる名詞で切れる部分は、
1行目「今の政治や経済」みたいな感じです。
しかし、これは7文字しかないから答えではありません。
前の言葉を加えると字数がオーバーします。
よくよく見ると、意味も不明ですよね。
さて、出題者が「この部分を答えにしよう」と思ったかを
探すのでした。
本文の意味はまずさておいて、条件に合うパーツを探します。
1行目から9行目まで、3段落分目を通して、
名詞で終わって、11文字~15文字の塊は、
実はここしかないようです。
「必要なものは何ですか」の問いに「知識」という答えも
矛盾なさそうです。
よって、答えは
「動物や植物に対する知識」
だと考えられます。
「現代人の」を削ったのは、本文で「現代人の~知識は乏しい」
といっているので、現代人のではない「 動物や植物に対する知識 」
としました。
これ、つけたら多分×。
この段階に来て、初めて頭を使ったということですね。
ということで、2問解き終わりました。
一つ一つ手順を踏むと、手間がかかるようですが、体に染みつくと
ここまで5~10分程度の作業になりますよ。
【例】で問4も解いてみます
サクサク行きましょう。
次の問題、超楽々問題の予感。
問四 傍線部②「はたしてそれがどこからきたものかまったくわからなくなる」について、次の各問いに答えなさい。
(1)現代人が暮らすこのような社会を何と呼んでいるか。本文中から10字以内で探し、抜き出して答えなさい。
先ほどの問題より条件が厳しくなりました。
でも、これはチャンス。
答えに曖昧さがなくなり、ぴったりはまるものが必ずあるのです。
答えの条件は
- 本文中の言葉をそのまま書き抜くこと
- 答えは10文字ぴったりであること
- 書き抜き問題の多くは前後1~2段落以内に答えはあること
- 「社会を何と呼ぶ」と聞かれているので、基本『~社会』で終わること
ですね。
そして、不要かもしれませんが、指示語の確認をしておきましょう。
「はたしてそれがどこからきたものかまったくわからなくなる」
の”それ”とは何でしょう。
指示語の答えは直前にあります。
直前にある言葉で、当てはめて意味が通じるもの…
“それ”は”商品”だとわかりますか?
では、解きましょう。
もういいですね。
気持ちいいくらいぴったりです。
答えは「グローバル都市化社会」です。
(2)このような社会の陰では、どのような現実が大きな問題として存在しますか。本文から45字以内で探し、初めの3字を抜き出して答えなさい。
今回は情報が多いので、きちんと整理していきましょう。
- 「(2)このような社会の陰では、」の”このような社会”は”グローバル都市化社会”であること
- 答えは41文字以上45文字以内であること
- 解答欄に書くのは初めの3文字だけ
- 3文字は本文中の言葉をそのまま書き抜くこと
- 書き抜き問題の多くは前後1~2段落以内に答えはあること
- 答えは「○○な現実」と書いてあるか、終わりにつけられること
つまりは、「グローバル都市化社会の陰にある大きな問題はどんな現実ですか?」
という問題です。
「という現実」を見つけてしまいました。
文字数ぴったり。
問題文とのつじつまもあっています。
あら、解けちゃったようですよ。
答えは「先進国」でしょう。
むすびに
本文をすべて読むとは思っていませんでしたが、
接続詞の「解法マーク」まで使わないとは思いませんでした。
現代文、第2回もやりますかねぇ。
とにもかくにも、現代文は、読解力試験でない場合も多いです。
大学受験、センター試験でもこの技術は使えますよ。
この読み方を身に着けると、実は早く問題が解けるだけでなく、
文章の役割を把握して読めるので、早く、正確にも
読書できるようになります。
長くなりますが、文章の役割って、「説明してる部分」
「例を出してる部分」「筆者の意見を言ってる部分」みたいに、
今読んでる部分が何なのか、心構えして読めるってことです。
ほんとに長くなりました。
あなたの読解に、少しでも役立てば幸いです。
お付き合いいただきありがとうございました。